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金沢訪問

7月3-8日に開催された「伝統加賀友禅工芸展」にて、4月に行われたココナッツマイスター農園研修に参加された中町博志先生、中町豪太氏、河守彩香氏によって製作された三点の着物作品が出品されました。いずれもココナッツの農園での体験がテーマとなった作品です。

 僕はスケジュールの都合上、展示会には行けませんでしたが、その3つの作品をどうしても見たくて、本日東京での仕事の合間に金沢を訪問しました。わずか3時間の金沢滞在でしたが、貴重な訪問体験となりましたのでご報告いたします。
中町先生の作業場も見せて頂きました。丁度仮縫いの着物に露草の青い塗料で下絵を入れているところでした。

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この下絵の上に糸目糊という糊を載せてゆきます。そうすることで立体的な模様の輪郭にそった防線ができて、その間の生地に彩色をすると滲んだりすることがなく綺麗な線の模様が描けるそうです。
この糊置という作業が加賀友禅の特徴の一つでもあり、完成作品の品質を決定づける大きな要素でもあります。

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それでは、中町博志先生の作品です。

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中町豪太氏の作品です。

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河守彩香さんの作品です。

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これらの作品に対して僕が感じたことを書こうかと思いましたが、それよりも僕は皆さんにぜひこの作品を見てもらいたいと思いました。写真ではお伝えできないディテールからもこの作品の持つエネルギーがオーロラのように放射されています。
3名の作者が実際にココヤシの楽園マリンドゥケ島を訪れ、五感で受け取った体験が作図や色彩に昇華した本物の作品です。


着物に限らず、作品というよりは大量生産工業製品が蔓延る現代の市場において、モノを作る時、そこにどのような意味が込められてるのか、どのような背景、物語があるのか、そのようなことが商品を「作品」として存在させ、そのモノに比較を許さない価値を与えます。


ココヤシを見た時の中町先生達の脳の中で起こっていた化学反応を全て推し量ることはできませんが、一緒に同じ景色を見た者としてとても感慨深いものがありました。またその島で作られたオイルを愛用する方々もきっとこの着物から深く感じ取れるものがあると信じています。


これらの画像からでも農園がどのような場所なのか皆さんにどうか伝わりますように。そして、いつかこの着物を実際に御覧いただく機会ができますように。


そして、今秋、IMAGINE ONE WORLDプロジェクトのフィリピン共和国のための製作がいよいよ始まります。今回の出展作品は訪問着として柔らかな印象を与えますが、プロジェクトの着物はモデルの方がきる振袖となりますので、色彩はより鮮やかになるそうです。本当にまちどうしくてワクワクしています!

IMAGINE ONEWORLD KIMONO PROJECT
http://piow.jp/